日日是好日

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月落不離天

2021.09.12

みちしるべカレンダー九月の書です。

みちしるべカレンダーは黄檗宗青年僧会発行のものです。

『月落不離天』

みちしるべカレンダー(黄檗宗青年僧会発行)令和三年九月の書です。

【書き下し】月落ちて天を離れず。

月は西に沈み落ちていくが天を決して離れないことを意味した語です。この語には上の句で「水流れて元海(もとうみ)に入る」とあります。大河や湖の水であろうが、せせらぐ小さな川の水であろうが、またその水がどの方角に流れようが、最後は同じ海に流れることを意味したものです。諸々の事象は千差万別の様相を示し変化していきますが、結局のところは本源に帰し離れない事を顕した語です。

宝善院には十尊以上のお地蔵様がおられます。このHPでも度々紹介している、門を入ってすぐにおられるお出迎え地蔵さま、永代供養墓におられる導き地蔵さま、子宝の腹帯地蔵さま、水子供養の数珠掛け地蔵さまなどです。それぞれ表情や形は違います。また、諸々の祈願や供養をもって宝善院におられます。ただ、結局のところは宝善院の檀信徒様・有縁者様またお寺の前をただ通り過ぎた方等すべての方の心の安寧・幸せを願って鎮座されております。もう少し言えば、お地蔵様だけではなくご本尊様またお寺にあるすべてのものの本源はすべての方の幸せにあります。

『月落不離天』の語について書いている時、ふと浮かんだのがお地蔵様でした。そんなお地蔵様の側にいれることに改めて感謝させて頂きました。下の写真は、門を入ったところにおられるお出迎え地蔵さまです。

宝善院の門を入ってすぐにおられるお地蔵さまです。『月落不離天(月落ちて天を離れず)』の語に触れ、ふとこのお地蔵様が浮かびました。

もう間もなく、お彼岸に入ります。お墓参りの予定を立てている方も多いのではないでしょうか。『月落不離天』の語が教えてくれるように、故人の愛というものも姿・形を変えても本源は変わりません。今、無事に生かされている事に改めて感謝をし、お彼岸を迎えて頂ければ幸いです。

水子供養永代供養墓の京都のお寺
〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄三番割34-3
宝善院(ほうぜんいん)
副住職 秦 崇志(はた そうし)
電話 0774-32-4683