日日是好日

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深林人不知

2022.05.22

みちしるべカレンダー5月の書です。

みちしるべカレンダーは黄檗宗青年僧会発行のものです。

『深林人不知』

黄檗宗青年僧会みちしるべカレンダー5月の書です。

【読み下し】深林(しんりん)人知らず。

この語は、王維(おうい:中国唐代の詩人)の「竹里館(ちくりんかん)」という詩の一説です。

  • 独坐幽篁裏 【独り坐す幽篁(ゆうこう)の裏
  • 弾琴復長嘯 【琴を弾じ復た長く嘯(うそぶ)く
  • 深林人不知 【深林人知らず
  • 明月来相照 【明月来たって相照らす】
  • 【たった独り幽篁(ゆうこう:静かな竹藪)の中で坐りこみ、琴を弾き、また声をながく引いて詩歌をうたう。この深い林にいることを誰も知らない。明月が訪れ互いに理解をしあう。】

ひとり竹藪の奥深いところで琴を弾き詩歌を愉しむ。この愉しみは誰も知らない(わかってくれない)が、この心をわかってくれるのは私を照らす明月だけ。ということです。

ひとにとっては理解しがたい自身の時間であったり趣味の時間は、生活を豊かにするひとつなのかなと思います。それが、こころのゆとりへと繋がっていくのではないでしょうか。それは、ひとりでの時間とは限りません。ひとに囲まれながら、その時間をすごす方もいらっしゃると思います。また、歳を重ねると違ったものになっていくかもしれません。

毎朝、水子供養数珠掛け地蔵尊へお参りに来られる方がいらっしゃいます。お話をさせて頂く事もあり、散歩のルートにお参りが入っているそうです。その方にとっては大切な時間のようで、嬉しく感じたのを思い出しました。

それぞれにとってのご自身の時間を大切に過ごして頂ければ幸いです。

水子供養永代供養墓の京都のお寺
〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄三番割34-3
宝善院(ほうぜんいん)
副住職 秦 崇志(はた そうし)
電話 0774-32-4683