早いもので、年明けから10日以上が過ぎました。ほとんどの方がお正月から日常に戻られているのではないでしょうか。新年によく目にする、初詣、初笑い、初夢、出初、仕事始め等の「初」や「始」のつく言葉ですが、古来より最初の良いことは一年間続くと考えられてきた事から、「初めのものごとを良くしたい」という思いがこの言葉に込められているようです。年が明けてから、何か良いことはありましたか?または、良いことをされましたか?宝善院では、年明けより御朱印と水子供養での新しいご縁を多く頂きました。水子供養では、お参りにお越しになれない方向けの郵送での供養が京都以外の他府県の方とのご縁も多くありました。有難いことです。この新年の良きご縁に感謝し、より良きものになることを祈念するばかりです。
11日には、鏡開きを行いました。年末にお飾りした鏡餅をすべて下げ、おぜんざいと一緒に頂きました。京都では、松の内(まつのうち)を15日までとし、この日に鏡餅を下げる地域が多いのですが、当院では暦に合わせ11日に行っています。また、京都では4日や20日に下げるところもあるそうです。この「鏡開き」ですが、鏡餅を「切る」とは言わずに「開く」といいます。年末の餅つきの日に書きました【福の日】でも説明したのですが、鏡餅は新しい年に福をもたらす神様の依り代となります。歳神様とのご縁が切れないようにと「開く」という言葉が使われています。鏡開きも無事に終わり、だんだんとお寺の中も日常に戻っていきます。
最後に、先日に頂きました蝋梅(ろうばい)を紹介します。青竹の花筒と一緒にお寺へお持ち頂きました。蝋梅は、蝋(ろう)細工のような光沢のある花を咲かせます。寒雪に耐え早春に咲く四つの花を「雪中四友(せっちゅうのしゆう)」といい、梅・山茶花(さざんか)・水仙と一緒にこの蝋梅が入ります。黄檗山の境内にも所々この蝋梅を愉しめるところがあります。2月頃まで見頃です。お参りの際に、探されても良いかもしれません。
頂いた蝋梅には、一輪だけ開いた花がついていました。小ぶりで半透明の黄色い花を咲かせています。蝋梅の花は香りが素晴らしく、優しい香りを届けてくれます。花言葉は「慈しみ」「慈愛」「ゆかしさ」だそうで、その優しい香りからきているのかもしれません。もう少しすれば、まだ開いていない蕾が開き始めそうです。満開になり、書院に優しい香りが拡がることを愉しみにしています。
水子供養と永代供養墓の京都のお寺
〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄三番割34-3
宝善院(ほうぜんいん)
副住職 秦 崇志(はた そうし)
電話 0774-32-4683