日日是好日

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洗心

2022.01.05

黄檗カレンダー令和四年一・二月の書です。

黄檗カレンダーは黄檗宗青年僧会発行のものです。

『洗心』

黄檗宗青年僧会カレンダーの書。令和四年一・二月分です。

【読み】洗心(せんしん)

字の通り、「心を洗う」です。偏見やこだわりなどの固定概念からくる「とらわれ」を洗い流すことを『洗心』と言います。絶対にこうでなければいけないというのは、ご自身だけではなく周囲の方にも良くない影響を与えかねません。また、過度な期待や欲望を洗い流すのも『洗心』と思います。全て、ご自身のこころを苦しめる原因になるものです。

坐禅は『洗心』の方法の一つです。こころにゆとりを持ち、自身を見つめ自身を知ることが『洗心』に繋がるのではないでしょうか。お風呂にゆっくり浸かる、素敵な景色を眺める、何かに没頭するなど心のゆとりを作る時間も一つだと思います。

もう一つ、紹介したい言葉があります。

【京都宇治・宝善院】大日如来の御朱印です。

宝善院の御朱印で書かせて頂いている言葉です。これは見開きで書かせて頂いているもので、左側のページ中央の五文字です。有名な語ですが、説明していきます。

  • 一文字目の『腹』が横を向き、「何事にも腹を立てないこと」を意味します。
  • 二文字目の『心』は丸く書き、「いつでも円満な心を持つこと」を意味します。
  • 三文字目の『気』は長く書き、「気を長くもつ」を意味します。
  • 四文字目の『己』は小さく書き、「己を控えめに保つこと」を意味します。
  • 五文字目の『人』は大きく書き、「相手を立てる気持ちを忘れないこと」を意味しています。

文字を繋げますと、「腹立てず、心丸く、気は長く、己小さく、人は大きく」となります。自分自身もこのように生きれたらと思い書かせて頂いています。全部とても簡単なことなのですが、なかなか難しいことです。

難しい要因は、最初に書きました偏見やこだわりからの固定概念からくる「とらわれ」を持ったこころや、過度な期待や欲望があります。ご自身の心に無理が生じた時は、ゆとりを持ち自身を見つめ『洗心』する時間を作ってみるのも良いかもしれません。少しの時間でもこころは楽になるかもしれません。一つ、心の片隅にこの二つの言葉を置いて頂ければ幸いです。

水子供養永代供養墓の京都のお寺
〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄三番割34-3
宝善院(ほうぜんいん)
副住職 秦 崇志(はた そうし)
電話 0774-32-4683