日日是好日

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金木犀(キンモクセイ)の香

2020.10.16

水子供養のお地蔵さまでの法要中に風に乗って、金木犀(キンモクセイ)の香が漂ってきました。少し甘い、私の好きな香りです。宝善院にはお地蔵さまの近くと玄関前に金木犀があります。今は、無数の小さいオレンジ色の花を咲かせ、特に朝夕に強く香りを放ちます。

この金木犀の名前ですが、由来は樹皮がサイ(犀)の足に似ていることから『木犀』となり、花の色のオレンジ色を「金色」と見立てたことから『金木犀』となったそうです。

【京都宇治・宝善院】水子供養のお地蔵さま近くで、無数のオレンジ色の花を咲かせています。

金木犀の香を感じる時期は、暑さも寒さも丁度良く、空気が澄み渡った過ごしやすい時期です。本堂の扉を開けると、気持ちの良い空気が流れ込んできます。ただ、この過ごしやすい時期もしばらくの間だけです。大切にしたいものです。

この金木犀にまつわる禅語を一つ紹介しておきます。

『桂花露香』

読み下し:桂花(けいか)露も香(かんばし)。

最初の『桂花(けいか)』ですが、木犀のことを指します。木犀は江戸時代に中国から来たもので、北海道・沖縄以外の日本中に増やされたそうです。中国語では花が白のものを「銀桂」・黄白のものを「金桂」と呼びます。

最後の『露も香(かんばし)』ですが、金木犀の香は当然ながら芳しいのですが、花や葉から滴る露も芳しく感じるという意味です。

つなげますと、金木犀は露も香(かぐわ)しく感じる。となります。

これは、金木犀だけではありません。何かを成し遂げたり大成された方は、その方のちょっとした行動一挙手一投足が素晴らしいものに見えるものです。

そんな禅語を金木犀の香で思い出しました。

もう少し、金木犀の香は続きます。宝善院へお参りの際は、少し立ち止まって今しか感じれない金木犀の香をお愉しみ頂けたら幸いです。

水子供養永代供養墓の京都のお寺
〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄三番割34-3
宝善院(ほうぜんいん)
副住職 秦 崇志(はた そうし)
電話 0774-32-4683