黄檗カレンダー令和三年一・二月の書です。

黄檗カレンダーは黄檗宗青年僧会発行のものです。

『坐断』

『坐断（ざだん）』は、「（とらわれた考えや執着心などを）断つ・断ち切る」の意です。

禅語に『坐断』が入っているものがありますので紹介します。

『両頭共に坐断して　八面清風を起こす（りょうとうともにざだんして　はちめんせいふうをおこす）』

ここでいう『両頭（りょうとう）』は、物事の良し悪し・好き嫌いといった二つに別けて考える事。その事に、こだわる心・とらわれる心は時に人の悩み・苦しみに繋がっていくことがあります。その両頭を坐断（断ち切ること）する。そうすることで、あらゆる方面から清らかな風（良い運気など）が起きるという意味です。

こうであらなければならない・絶対などの「とらわれた」気持ちは、物事が上手く流れている時は良いのですが、行き詰った時に悩みになり苦しみになっていきます。そういうときには、その考え方を『坐断』し寛容なこころを持てたときに新たな兆しが見えてくるのではないでしょうか。生活のいたるところにあることです。自身のことだけでなく、他者に対してもです。自分が少し寛容になればその人の苦しみが和らぐことに気付けたなら、時と場合はありますが『坐断』するのも良いと思います。そうすることで、きっと素晴らしい世界が広がっていきます。

話は変わりますが、墓地への参道近くにあります水仙の花が開きました。今朝に写真を撮りましたので紹介しておきます。境内には点々と水仙が植わっています。お参りの際に、見てもらえれば幸いです。

新型コロナウイルスのワクチンの接種が4月目処で行われるようです。ただただ、コロナの終息を願うばかりです。

水子供養と永代供養墓の京都のお寺
〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄三番割34-3
宝善院（ほうぜんいん）
副住職　秦 崇志（はた そうし）
電話　0774-32-4683